言葉だけで済む範囲
褒める、焦らす、言わせる——ここまでは、道具も取り決めも要りません。嫌なら黙る、話題を変える、といった日常と同じ方法で止められるためです。
この範囲の利点は、失敗しても後始末がいらないことです。合わなければやめればよく、関係に何も残りません。試す順番として、ここから始めるのが理にかなっています。
境目はどこか
変わるのは、自分で止められなくなる要素が入ったときです。具体的には次の3つのどれかが入ると、必要な準備が変わります。
- 体の自由が制限される(拘束、目隠しを含む)
- 痛みが加わる
- 役割が行為の外まで続く(呼び方や態度が日常に残る)
この3つが入ると、「黙ってやり過ごす」ができなくなります。だから合図を決めることが、あったほうがいいものから、無いと成立しないものに変わります。
目隠しが境目に入るのは意外に思われますが、視覚を奪うと相手の状態が読めなくなるため、止めるための判断材料が減ります。手軽な割に前提が変わる種類です。
越えなくても、たいてい足りる
言葉責めから先へ進みたくなるとき、多くは物足りなさが理由です。ただ、その物足りなさが強度の不足から来ていることは実は多くありません。
先に確かめる価値があるのは、終わり方と、選ばれている感覚の2つです。この2つが揃うと、強度を上げなくても満たされることがかなりあります。強度を上げても足りなかった、という場合はたいていここが抜けています。
順番として、境目を越えるのは最後で構いません。越えたあとに戻るのは、越える前に試すよりずっと難しくなります。
越えるときに必要になるもの
境目を越える場合、事前に決めるものが増えます。言葉だけのときは「これは無し」を1つ挙げれば足りましたが、ここからは止める手段と終わりの区切りが必須になります。
- 止める合図(言葉でも動作でもよい。出たら理由を聞かずに止める)
- 終わりを示す言葉(役割から戻るための区切り)
- 終わったあとに話す時間(短くてよい)
道具を1つだけ足すなら、いちばん戻しやすいのは目隠しです。自分で外せるので、止める手段を手元に残したまま試せます。次に軽いのが手首を軽く押さえる程度のもので、道具を使わない形なら合図もそのまま使えます。
逆に、自分で外せないものは順番として最後です。外せるかどうかが、そのまま止められるかどうかになります。この一点で選ぶと、順序を大きく間違えません。
この領域そのものについては、ソフトSMの範囲を扱っているページのほうが詳しく書かれています。言葉責めから先へ進むかどうかを決める前に、必要になる準備を見ておくと判断しやすくなります。
よくある質問
言葉責めはSMに含まれますか?
地続きではありますが、言葉だけの範囲では道具も取り決めも必要ありません。準備が変わる地点が境目です。
境目はどこですか?
体の自由が制限される、痛みが加わる、役割が行為の外まで続く——このどれかが入ったときです。「黙ってやり過ごす」ができなくなる地点でもあります。
目隠しはソフトSMに入りますか?
視覚を奪うと相手の状態が読めなくなり、止めるための判断材料が減ります。手軽ですが前提が変わる種類です。