恥ずかしさと怖さの違い
見分ける目安は、終わったあとに残るかどうかです。恥ずかしさは終わると引きますが、怖さは残ります。翌日以降も思い出して落ち着かない場合は、恥ずかしさではなく怖さのほうが働いています。
もうひとつの目安が、相手に対する感情の変化です。恥ずかしいだけなら相手への気持ちは変わりませんが、怖い場合は相手に対する警戒が少し残ります。この変化は小さくても無視しないほうがいい信号です。
怖くなる言葉には共通点がある
強い言葉すべてが怖いわけではありません。怖さに変わりやすいのは、その場の役割から外れて本人に届いてしまう種類です。
- 容姿や体型を否定する言葉(役割ではなく本人に届く)
- 過去の相手や経験に触れる言葉(後から反芻しやすい)
- 価値を測る言葉(できる・できないの評価になる)
- 止めても続く可能性を感じさせる言葉(安全の前提が崩れる)
最後のひとつが特に大きいものです。言葉の内容が同じでも、止められる確信があるかどうかで怖さはまったく変わります。だからこそ合図を決めておくことが効きます。
その場で止めるための言い方
怖いと感じたときは、恥ずかしいときの返し方とは別の言い方が要ります。「意地悪」のような言い方は続行の合図として受け取られてしまうためです。
止めたあと、説明しなければと思う必要はありません。理由は後日でも構いませんし、言語化できないままでも構いません。
相手に悪気がない場合が大半
怖いと感じたとき、相手が意図してそうしていることはほとんどありません。多くは、作品で見た形をそのまま持ち込んでいるだけです。作品の中では受け手が必ず喜ぶので、強い言葉ほど良いものだと学習してしまいます。
そのため、伝えれば止まることがほとんどです。「そういうつもりじゃなかった」と驚かれることのほうが多く、責める形で伝える必要はありません。
逆に、伝えても変わらない、止める合図を無視される、あとで責められる——という場合は、言葉責めの合う合わないの話ではなくなっています。その場合は、この件だけを切り離して考えないほうが安全です。
怖さが続く場合
特定の言葉で強い反応が出る場合、過去の経験が関わっていることがあります。この場合は言葉責めの好き嫌いとは別の話になるので、無理に慣れようとしないほうが安全です。
相手にも、理由を説明せずに「この言葉は無し」とだけ伝えて構いません。理由のない除外を尊重できる関係かどうかは、それ自体が確かめる価値のあることです。
扱いが難しいのが、怖いのに続けてしまう場合です。怖さと興奮は体の反応が似ているため、その場では区別がつかないことがあります。心臓が速くなる、息が浅くなる——どちらでも同じことが起きます。
見分けるには、やはり終わったあとを見ます。興奮だったなら残らず、怖さだったなら残ります。その場で判断できなくても構わないので、翌日の自分の状態で決めてください。続けてしまったこと自体は、判断が甘かったからではありません。
よくある質問
恥ずかしいのと怖いのはどう違いますか?
終わったあとに残るかどうかが目安です。恥ずかしさは引きますが、怖さは翌日以降も残ります。
怖いと感じたとき、何と言えばいいですか?
「ちょっと待って」「今のは無理かも」「怖い」で足ります。「意地悪」のような言い方は続行の合図として受け取られるので避けてください。
理由を説明できないまま止めてもいいですか?
かまいません。理由は後日でも、言語化できないままでも構いません。