求めているのは「決めなくていいこと」
リードされたいと感じるとき、実際に負担になっているのは判断です。次に何をするか、どう反応すべきか、相手は満足しているか——考えることが多いほど、集中は削られます。
リードはこの判断を引き受ける行為です。だから言葉としては「どうしたい?」を減らして、「こうして」を増やすだけで成立します。強い言葉である必要はありません。
この点で、リードと支配は別物です。支配は関係そのものを組み替えますが、リードは判断の担当を移すだけです。支配されたいという気持ちとは分けて考えたほうが、頼みやすくなります。
リードしてほしいと伝える言い方
逆に避けたいのが「リードしてほしい」という言葉そのものです。抽象的なので、相手は強い言葉や強引な行為を想像しがちで、求めているものとずれた形で返ってくることがあります。
リードされたいのに、口を出してしまう
任せたいと言ったのに、実際に始まると細かく指示してしまう——という食い違いはよく起きます。相手からすると「任せると言ったのに」となり、次から動きにくくなります。
原因はたいてい、任せる範囲を決めていないことです。全部を任せるつもりはないのに「任せる」と言ってしまうと、外れたときに口を出すしかなくなります。
先に範囲を切っておくと、この食い違いは起きません。「順番は任せる」「速さだけこっちで言う」のように、渡す部分と手元に残す部分を分けておく形です。全部を渡す必要はありません。
相手がリードを苦手とする場合
リードは、失敗が見えやすい役です。判断を引き受けるということは、外したときに責任が自分に来るということでもあるので、苦手意識を持つ人は少なくありません。
その場合は、外しても大丈夫だと分かる形にすると動けます。「嫌だったら言うから、それまでは任せる」と先に伝えておくのがいちばん効きます。止める手段を渡すことが、進める許可になります。
自分がリードしたい日もある、という揺れも普通のことです。リードされたいという希望を一度伝えると、それが固定されたように扱われて言い出しにくくなることがあります。そうならないよう、最初から「その日による」と添えておくと後が楽です。
実際、判断を手放したい度合いは疲れ具合でかなり変わります。忙しい時期ほど任せたくなり、余裕があるときは自分で進めたくなる——この振れ幅は好みが定まっていないことを意味しません。
リードされる感覚そのものを知りたい場合、女性向けの性感マッサージのように、最初から相手が進行を担う形で体験する方法もあります。判断を手放す状態がどういうものか、比較の材料になります。
よくある質問
リードされたいのと支配されたいのは同じですか?
違います。リードは判断の担当を移すだけですが、支配は関係そのものを一時的に組み替えます。
「リードしてほしい」と言っても伝わりません。
抽象的なので、相手が強引な行為を想像してずれることがあります。「任せるから決めて」のように、判断を渡すことだけを伝えるほうが正確です。
相手がリードを苦手にしています。
失敗が見えやすい役なので苦手意識を持つ人は多いです。「嫌だったら言うから、それまでは任せる」と先に伝えると動きやすくなります。